くろごま

吐く息
散り散る
寒い朝
三時に起きて
紅茶入れ
ティーバッグ
入れたまま
牛乳混
時折
揺らし
紅色醸す


ミルクティー
飲むとき
いつも
思い出す
遠い異国
紅茶の記憶


ロンドンから
リバプール
向かう列車
途中
ミルトンキーンズ
乗ってきた
両手にもった紙コップ
ゆみちゃん
湯気
ゆるりとのぼり
テーバッグの紙
ひらひら揺れる
久しぶり聞く
ゆみちゃんの声
「ちいちゃん」
それとともに渡されし
乳白色の
ミルクティ
手と胸
じんと
温もる記憶


ところで
今日のわたしんち
いたるところ
黒ゴマごま塩
ぱらぱら
まかれてる
モットチビリンコ
パラッ
パラッ
撒いて
歩いたらしい
まるで
なんかの
まじないみたい
あくりょう〜
たいさ〜ん!