マヤちゃん


近所に父と母が越してきた


母んとこ行って
裁縫箱かりたっら


わたしの小5んとき使っていたやつだった


裁縫箱っていいよね〜
箱が好きで集めてた
かっこいい箱や
小さい箱や
頑丈な箱


裁縫箱はその最高峰レベルの箱だと思う



裁縫箱あけたら
針山がはいってた





これはやっぱり5年生
マヤちゃんがわたしへ作ってくれたものだった

わたしはマヤちゃんを尊敬してた


勉強もできるしお裁縫も得意で
なにより字とイラストがめっちゃ私好みなのだ


「チイちゃん」
マヤちゃんが言った
「渡したいものがあるんだけど」
「たいしたもんじゃないんだけどね」


そういって
わたしのイニシャル入りの針山をくれたのだ


これはぐるっと裏返すと
手首に装着できる
考えられた一品である


マヤちゃんに会いたい
わたしはマヤちゃんがスキだ好きだだいすきだーーー