平家が

ウエヤスさんと10年ぶり電話で話した


彼女とは
一緒に質志鍾乳洞に入った仲だ


ウエヤスさんが転勤で舞鶴を去るとき
いつも気になってた綾部街道沿い
質志鍾乳洞に
ちょっと行ってみたいと言い出した


こはちょっと変わってる鍾乳洞で
高低さが25メートルもある
地下6階くらいを想像していただくといいだろう


おそろしいでしょう


もう薄暗くなってる時だった
とてもとっても気が進まなかったけど


ウエヤスさんがいきたいというので
2人で行ったのだ


だからいやだっていったやろ
私が責めるくらいおそろしかったです


そんなこと今さらいってもしかたないやろ
ウエヤスさんが言い返してくるくらいおそろしかったです


あそこは平家の霊がたくさんいるともう


なぜなら


「平家がぁぁぁぁぁ!」
と、おそろしさのあまり
ウエヤスさんが叫んだのだ



まちがいないでしょう


えーと
そんなウエヤスさん
いまでもがんばって
働いてるそうだ


もう仕事なんてやめて
のんびりぼんやり暮らしたらいいよ〜

そう提言してみたが


きっと、やめらんない・・・
と言っていた


ほんとうにえらいなぁ
と思う



久しぶりに
声がきけて
うれしかったなーーー