海と老人

夫は
音楽が好きだ


ﾁﾋﾞﾘﾝｺはピアノが好きだ


そこで2人は
フンパツし


ピアノコンサートへいったのだった




戻ってきて


「子どもの歌やなかったから
ちょっと退屈やったけど
最後から2番目の曲が気に入った」
ﾁﾋﾞﾘﾝｺがいった


「プロっていうのは
感情ださずに演奏できるのがプロなんだ
自分の感情におぼれたら表現できないから！」
夫がいった


そうか
私はまるで興味がないが
楽しめてよかった


そこで
ﾁﾋﾞﾘﾝｺの連絡帳に


「フジコ・ヘミングウェイのピアノコンサートへいきました
ちょっと退屈だったようです」


書いたら


担任のエダトシ先生から応答があった
「フジコ・ヘミングウェイは私が行きたかったですね」


ほう
エダトシ先生


なんだか
でかくてワイルドで


あぁ見えて
実は芸術に親しむんや


感心してたら


「なんやこれ
ヘミングウエェイちゃうで
ヘミングやヘミング
フジコ・ヘミングやで！」


私とエダトシ先生のミス
夫がみつけた




そうか
ヘミングでしたか
ヘミングヘミング