胸で輝く

chisatoyellow2009-08-05

夏休み


チビリンコは毎日
学童保育へ通う


毎朝
弁当を作る


帰ってくると
私は毎日聞く


弁当おいしかったか?


「うん」
チビリンコは毎日
答えていたが


ある日


「おいしいンやけどな」


お、なんや?


「さすがに毎日同じやと
ちょっときついわ」


ふうん、けど
みんなも毎日同じ弁当やろ?


「みんな毎日違うわ!
なんか顔がかいてあったり
いろいろやで!」


へぇ、そうなんや


「私のきぼうはな
フリカケが変わってほしい
毎日ゆかりやろ
色んなふりかけ
自分でふりかけて食べたいンや」


よっしゃわかった
せめてフリカケかえましょう


「あとな、チイ
ポカリのペットボトルに
お茶いれんといて」


「のど渇いてたから
目つぶって飲んだけど
あれ、きつかったわ」


あれ、わかった?
しまったしまったしまくらちよこ


ところで




ブラジルからクミが帰国した


おかえりおかえりおかくらえりこ


そんなクミが持っていた


いいなぁ、それ
いいねぇ、これ


欲しがって
もらったブラジルの品


ペットボトルホルダー


アマゾンの子ども達が
草のつるで編んだそうだ


水を入れたペットボトル
このホルダーにいれ


首からさげると


まるで宝石のように
水はきらきらと胸で輝く




「これ、気に入ってたんだからね
ちゃんと使ってよ」


そういってクミはくれたのだった


クミ、これみんなに人気だよ


「それ、すてきですね」


話しかけられるよ


モルト ブオーノ ぐらっちぇ