うちの泡の湯

夕方5時前
ほんのちょっと日が傾く頃


風呂に入るのだ


あ〜
世間一般は
未だ額に汗し労働中であろう


などと
ほんのちょっと優越感に浸り


風呂にはいるのだ


風呂の扉を
ほんのちょっと開ければ


風が西から東へ抜けるのだ


目を閉じ
鳥のさえずり聞けば


お〜
ここは白骨温泉
泡の湯である


などと妄想するのがまた
私のよろしい入浴の作法だ



そこへ
モットチビリンコが
がばっと扉を開け


「ちい、こんなとこでねたらアカンで
ちゃんとお布団でねるんやで!」


もっともである


しかし
ねたりはしない


明るいうちから風呂につかり
布団でぐうぐう寝ていては


それこそ
小原庄助さんであろう


そういえば


モットチビリンコは時々
私へアドバイスする


例えば
「ちい、そろそろ
靴、洗ったほうがいいで!」
とかだ


そういわれれば
白い靴も


そろそろ汚れているのだった




本日は
部屋の気温32度


いつもより2度ばかり
涼しい午後


ほんの少しすごいよし