トイレ ユニバース

トイレ
それは私にとって
読書に適した場所だ


カギがかかる
すでに私の
プライベートルーム


気になる本や雑誌
所狭しと置いてある


特にその内容が
むづかしい本は
トイレで読むに限る


それの一番のメリットは
トイレにいかなくてイイ
ということだ


そこは
もう
おトイレだもんで
トイレに行きたくなっても


私はすでに
おトイレに存在しているのだ


読書や勉強が
トイレによって中断されることなく


いつでもチー
読みながらチー
無意識でもチー


とできるわけだ


最近では
そんな絶好環境において
やっと
白川静先生の
漢字のものがたり


「文字は神であった」


読破できた




トイレの外では
なかなか読めぬ


トイレの中は
全宇宙において
これと私しか存在しない空間


これはもう
それがどんなに難解でも
読まずにはいられないであろう


今日も
トイレで読んでると


「チィ、ながいよ?」
「うんこ?」


モットチビリンコが
扉の向こうから
話しかけてくる


「うん、うんこ」




トイレで理解
生み出すのだ


うーんうーん