チビリンコは塾に通ってる


マァ中学生だでたいてい皆通うだろう


塾はなかなかいいらしい
先生も学校の先生と違い話がめっちゃおもしろいんだそうだ


「こないだなんてなぁ〜」
彼女が楽しそうに報告した
「英語の時間のほとんどが先生のおもしろ話やってな〜」
「たのしかった〜」


たのしいのは良いことだ
わたしの人生の一番も「たのしい」をモットーに掲げている


しかしだ
塾とは
かなり月謝もたかい
その時間のほとんどをおもしろ話に費やすとは
勉強はだいじょうぶかね?


そう思ったわたしはなんと
立場がちがってきたのでしょう


自分の塾生活を振り返ってみた
中学3年のとき
わたしは豊島区に住んでいた
隣がすぐ板橋区


板橋区のとある塾に通ってた
男子ばかり6人のクラスに
ひとり空きができたと聞いた母が
勝手に
女子なんだけど
よかったらうちの子おねがいしますと
わたしをそんな塾にいれたのだ


わたしはまぁ従順である
けっこう
くるものこばまず


男子5人のなかに紅一点
塾に通い始めたのだった


先生は早稲田大学卒の男性で
たしか30歳代くらいだったともう


型破りな先生で
ある日入口はいったとたん
「お前、トランプできる?」
といきなり聞いてきた


神経衰弱とババ抜きくらいはできるので
「ハァ」
答えると
その日の授業は
トランプになったのだった


しかもやったことないセブンブリッジというゲームだった
あとからわかったのだが
けっこうトランプを
かれらはしてた
塾の時間が3時間
全部トランプに興じることはよくあった
そして
わたしはいつもひとり負けていた


思い返せば
塾なのに
トランプしたり
先生から怖い話や恋愛の話聞いたり


勉強をろくろくしていた記憶がないのだった


そんな塾に通っていたのに
皆、成績がよかった


だから勉強ってさぁ
なにかなぁと思うよ


それなのに
月謝を払う立場に変われば


塾に対して
ちゃんと授業してよね
と感じてしまうなんて
わたしはやっぱ
払うほうより払われる立場の方がむいてるね〜
みなさん、わたしにたくさん払ってください!


わたしは物理の塾があれば
いきたいものだ


物理は生きていくための
原理をおしえる重要なことだと
51才になって感じる


高校の時
物理の成績2


あんなむずかしい授業でなく
もっとわかりやすくおしえてほしい


周波数
とか
振動
とか
引力
とか
波とかとか
トランプしながらとかでいいからさ〜


よろしくたのむよ