若竹

モットチビリンコの前髪
風呂場でカット


はさみ縦にいれ
じゃきじゃきいく


隠れてた眉毛
みえてきた


しばらくすると


眉毛
かなり下に移動した


よし
できた


鏡を見た彼女
アハハハハハハ〜〜


大笑いした後


「イヤ!」


そういった


しかし
ここで姿勢を
まげてはならぬ


「めっちゃかわいいで」
「よく似合ってる」
「芸能人みたいや」


家族でほめる


そうかしら?


本人も
やっと納得したようだ


前髪だって
気持ちの持ち方ひとつ






ところで


六甲アイランド
小磯記念美術館へ行く


ムラトさんと2人


一枚一枚
感想
交わしながら見る


小磯良平さんは
「絵がうまいねぇ」
私が述べると


「まぁここ、彼の美術館ですから」
ムラトさんも語る


11時になると
学芸員のおねえさんが
小磯さんのアトリエで


説明をしてくれる


住吉にあった
彼の家一部
美術館内に
移設されてるのだ
こんな家に住みたい


アトリエ


油絵の具飛び散った
床板の一枚一枚も
その通り
再現されてる


北側に高く大きい窓ガラス


窓枠は
パステルグリーン


応接間
南側の窓からは
庭も見える


葡萄棚から
ゆれる葉
マスカットグリーン


「小磯さんはクリスチャンだったので」
おねえさんが説明する


「葡萄を植えていました」




そうか
クリスチャン


様々な宗教は


こころのよりどころ


いのる気持ち


つながってる