鉄鋼館その2

chisatoyellow2010-06-01

「鉄鋼館
詳しくはまた後日」


から
ホッタラカシはや1ヶ月


わたしは再び
鉄鋼館へいきたくなってきた


鉄鋼館鉄鋼館鉄鋼館・・・




さて
鉄鋼館は
大阪万博の会期後も残された
数少ないパビリオンのひとつだ


世界にも例のない音響設備持つ
「音楽ホール」を作ろうと
また
会期後も恒久的に利用する施設として


日本鉄鋼連盟が出展したパビリオンだ


だから鉄鋼館と呼ばれるのだが


音楽ホールは鉄鋼製ではなく


2重の鉄筋コンクリート造の壁に包まれ
完全に外部と遮断された空間だ


ホールには名前がついてる
その名は
「スペース・シアター」


扉を開けて
ホールの中へ入ると
まるで異空間に迷い込んだ気持ちになる


スペース・シアターは暗闇の中にある


円形舞台を中心に
無数の球形スピーカーが
惑星のように浮かぶ


闇の中を光が走る


音楽が響く


武満徹
作曲した「クロッシング」だ


スペース・シアターに
設置されたスピーカーは
1008個にのぼる


天井・壁・床下
いたるところに存在し


その1008個
1個1個が別々に
制御可能なのだ


ホール空間すべてで音をだし
建物自体が楽器となり
奏でることができる


クロッシング」は
この建物で演奏されるため
つくられた曲だ


スペース・シアターの
闇と音と光の中へ
一歩入ったとたん


私は
足がすくみ動けなくなった


暗闇の中で


すべての始まり以来の
莫大な記憶にさらされている


そんな感覚陥って
畏れを感じたのだった


音楽を通し
そんな畏れを感じたのは


遙か潜る深い深い心の底で
すべての記憶を


私たちが
共有してるからではないだろうか




・・・鉄鋼館鉄鋼館鉄鋼館