ピーコックブルー

最近
東京へ2度行った


1度目は
入院した父を
見舞いに


2度目は
手術する彼を
応援にだ




2度目に現れた私の姿を見るなり
母はこう言った


「また前とおんなじ格好して来た」




「おはよう」でも
「最近よく会うね」でもなく


彼女は私の格好へ
第一に関心が向いたらしい


確かに
髪型もズボンも
靴下も靴もカバンも同じだが


ただ1つ違う


そう


シャツが前回とは違っていたのだ


自慢じゃないが私は
同じ形のシャツを4枚持ってる


色違いだ


黄、緑、紺そして紫の4色である


それぞれは
シチュエーション考え
着用される


例えば黄色


これはもっぱら
学校行事に着用だ


草取りやゴミ拾いなど
地道な作業の時に着るのだ


黄色は目立つ


そんな色で
せっせと動けば


「あぁ、ハヤフジさん
ちゃんと出席して働いてるな〜」


かなりのアピールになる


それから緑色


これは
相手と友好関係
築きたい場合などに着用である


例えば
役所の窓口で
なんか交渉したい時
お願いしたい時


交渉がスムーズにいくよう
友好的中間色の緑色




そして本題だが


1度目の
見舞いでは


私は紺色のシャツを着てた


紺色といえば


中学んときからの制服や
スクール水着に体操服のブルマー


私にとっては
フォーマルな一品


お見舞いには
フォーマルカラーで参上したわけである


それに対し


2度目の出現は紫色のシャツ


だから母の言う
「また前とおんなじ」格好とは


見分けるのに
高度なテクニック必要とするものの
決定的に違うのだ


紫は
高貴な色だ


ゆえに
ちょっとハイソサエティーな場面では
ノーブルカラーの紫で攻める


それから


私のばあちゃんは紫色を好きだった


だからひょっとすると
紫は
父の守護カラーであるかもしれぬ


そんなわけで
ばあちゃんの応援も
一緒に込めた紫色








いろにはいろいろ
いろんなおもい
こめられる