アカツカ君

土曜参観だった


チビリンコはおかげさまで
中学生になり
手も足も背もすらりと伸びてるのだった


もはやチビではない


土曜参観で
アカツカ君に出会った


彼は
大学の1つ
先輩である


測量の実習では同じ班で
いろいろ世話んなった


先輩ではあるが
10歳年下なので
「アカツカ君」と私は呼ぶ


なぜ10歳年下かというと
とくに彼が8歳で大学入学してきたわけではなく
たんに私が29歳で大学へ入学したからだ


なんでこんなところに
アカツカ君がいるのかと問えば


彼の息子が
チビリンコの同級生だった


なるほどそれなら
アカツカ君がここにいるのは
当然である


それにしても
測量実習の後
土曜参観で一緒になるとは


前世で
バスで隣り合わせて座ったとか
そんな多少の縁があったのかも知れぬ


ところで参観
現代国語の授業にて
先生は「ルビンの壺」の説明を板書してた


白を見たら壺に見える
黒を見たら顔に見える


見方によって君の現実は変わる


そうだなぁと思う
その出来事を
白とみるか黒とみるか


それは自分の解釈次第だ


そしてその解釈が
私の現実をつくりだしているんだ


考え方を変えれば現実はまったく違ってくる


そんなことを中学生たちは学ぶのだった