芸術と文化の違いってなに

私の髪は短い


しばらくぶりに会った友人からは
「アンタ、おっさん?」と言われ
毎日生活している子ども達からは
「チイ、後ろから見たらクリみたいやで」と言われる


そんなわたしの髪を切るのは
美容師のタブチさんだ


彼は
前髪をまっすぐにそろえたりしない


たとえばわたしの前髪も
右から左に下がってる
左から右に上がってる


右上がりなのだ
こりゃ前髪から
縁起がよいというものだ


「勉強できんでも大丈夫そうやし」
そう思って高校1年の時
美容師なろうと決めたそうだ


「だけどさ
美容師ってセンスが重要やろ?」
タブチさんに聞いてみた


勉強は塾行ったり家庭教師に教わったり
できるけど
「センスってどうやって身に着けるん?」
皆目見当がつかない


そしたらタブチさんは答えた
「美術館によう行くかな」
「絵とかようわからへんけど、いろんな美術館へ行ったり」
「髪型とか直接関係ないかもしれんけど」


へェ
そうなんや


「デパートの絵画展や
近いから県立美術館とか
休みの時に地中美術館岡本太郎記念館
あとジブリとか
瀬戸内海の芸術祭なんか
そういう場所によういきますねェ」


ホゥ
なるへそね


芸術は大切なのだ


芸術が存在する場所は
それがなにか理解できなくとも
その場にいるだけで
魂は成長するのかもしれない


それに確かに美術館には
かっこいい
素敵な人の人口密度が高い気がする


そういえば
こないだ
石村由紀子さんの「くるみの木、30年の収穫祭@阪急うめだ本店
行った


そこに来ていた人たちは
みなおしゃれな人ばかりだった


どこからこんなハイセンスの人たちが
湧いてきたのか?
そう思うくらい


その人たちをみてるだけで
わくわくした


白髪でおしゃれな女性や
短髪でかっこいいおばあさんや
質素で静かだが注目してしまう女子や


そんな人々の集まりだった






そんな人にわたしもなりたい