アンパンマーン

夫はベランダ
メダカを飼ってる
直径60センチほどの鉢
黒メダカ6匹
それらが卵産み
子メダカ11匹
タニシたくさん
浮き草も茂り
ホームセンターの流木コーナーで購入した
木など沈めている
「このくるっとしたとこがポイントなんや」
流木の枝
たしかにくるっと円描き
メダカたち輪っかくぐってスーイスイ
夫がメダカに餌をやる
メダカたちは水面に集まり
「くれ」「くれくれ」「くれ」
夫にせがむ
「よしよし」
夫はちらちら餌をやる
そんなある日
モットチビリンコ
父ちゃんいない隙
真似してメダカに餌やった
突然
餌の蓋ぱかっとはずれ
すべてのえさが
集まってきたメダカ達の上に落ち
一瞬にして水面はメダカの餌で覆われた
メダカたちは咳き込み
非常事態におののいた
夕方夫
帰宅するなりメダカの鉢が
一面餌の草原と化しているのを発見
絶句
必死にメダカたちを救出した
それからというもの
メダカたち
餌やろうとする夫のもと
警戒し近づかない
びくびくしながら餌を食む
そんなことお構いなしのモットチビリンコ
次は洗面器でなんか懸命に洗ってた
近づいて見ると
それは朱肉だった
今回は一面の朱肉色
洗っても洗っても朱肉色
「あ!」
再び絶句の夫に
「アンパンマーン」
モットチビリンコは答える
そんなわけでうちの洗面器
朱肉色にそまっていますまる